現在進行中の事案で流動的な上、統計等やニュースも立場によって偏りがある場合もありますので
楽天のプレスリリースやマスコミの報道等の中で、できる限り事実だけを集めてまとめてみました。
楽天市場の送料条件が分かりにくいという意見や、販売数の多くが送料無料商品であるという理由で
将来的に、アマゾンなどの他モールとの競争を鑑みて、2020年3月18日(水)より
送料込みラインを全店共通の3,980円(税込)を開始すると三木谷浩史会長によって発表されました。
また、沖縄・離島への配送の送料込みラインは全店共通の9,800円(税込)とする。
沖縄・離島からの発送は任意。酒類・クール便・大型・新品の本・CD・国際配送・無配送は対象外となり
送料無料ライン全店舗統一施策で影響を受ける注文は全体の少数にとどまるとの事です。
本施策により撤退を希望する店舗が申請をすれば、入金済の基本出店料を日割計算にて返金し、
他モールや自社サイト制作の場合、ページ上で移転の案内をする特別処置を行うと発表されました。
それに対し、楽天市場の一部出店者が顧問弁護士を立てて任意団体「楽天ユニオン」を結成し
1月22日に公正取引委員会に対して反対の署名を提出、一連の施策の撤回を求めています。
2月10日に公正取引委員会は、独禁法違反の疑いで、楽天に立ち入り検査に入りました。
2月13日の決算会見で楽天の三木谷浩史会長兼社長は送料無料サービスの名称を「送料込み」に改め
予定通り3月18日から3,980円以上注文で送料込みラインの統一を実施すると表明しました。
2月28日に公正取引委員会は、送料無料化施策に緊急停止命令の申立を東京地方裁判所に行ないました。
この命令は排除措置命令などの行政処分によって違反を排除させるより緊急を要する場合に行う措置で
今後、裁判所が命令を出すかどうか判断します。過去7件ありますが、企業側が違反の疑いがある行為を
途中でやめるなどした2件を除いて公正取引委員会の主張がすべて受け入れられています。
同日、
楽天プレスリリースで、緊急停止命令の申立てを受けた事実を厳粛かつ真摯に受け止め、裁判所の
手続きに適切に対応してまいりますが、引き続き、本施策は法令上の問題はないものと考えております。
公正取引委員会の調査につきましては、ご理解を得るべく、全面協力してまいりますと回答しました。
3月4日 の記者会見で、公正取引委員会の菅久修一事務総長は楽天の送料無料化の統一にに関し
「公正かつ自由な競争秩序が回復しがたい状況に陥る。実施を取りやめるべきだ」との認識を示しました。
3月5日に楽天出天者の一部事業者でつくる「楽天市場出店者友の会」が、新型肺炎への対応を理由に、楽天に対し延期要請。
3月6日に楽天は友の会」の声を受け「共通の送料込みライン」施策について、全面開始を延期すると発表しました。
ただし、送料込みライン施策自体は3月18日からスタート。対応した出店者からスタートします。
送料無料化を無効にするには、専用フォームから申請することで解除可能する必要があり、5月に今後の方針を発表されます。
同時に楽天は出店者向けに今回新たに施策によって損失を一定期間補填する「安心サポートプログラム」を発表しました。
ニュースで送料無料化や送料無料強制・送料無料問題など刺激的なヘッドラインが目立ちますが
楽天の主張はAmazon等、他ECモールと競争する上で必要と言うのは、当然の事とも思われますし
店舗によっては、あまりに大きな影響があると、楽天ユニオンが誕生したことも理解できます。
公正取引委員会が独占禁止法違反の調査が入り、その判断で大きく流れが変わりそうなので
店舗としては、変更には作業が伴うのに、時間ばかりがたち、早く決まらないかなという感じで
静観しているのが大半ではないかなと言う気がします。
不満を持つ店舗が楽天市場を退店しても、楽天市場の送料無料3,980円ライン対応店舗と競争になり、
たとえ排除されても、すでに対応店舗がいるので、その店舗と戦いになることが予想できます。
結局、ECを続ける限り、厳しい競争が待っていることを認識しなければならないのが現実です。
店舗としては、少し冷静になって具体的な対応策を真剣に考えるべき時期が来たと思います。
そこで、送料無料ラインだけでなく、競争に勝つためにと言う発想で、早く動くために今何ができるかと言うことを少し具体的に考えてみました。
発送件数が多く物流会社と個別契約で送料を安くしている店舗様は問題がありませんが、
発送件数が少ない店舗様は、従来宅配便で配送している商品を、梱包方法やパッケージを見直し
全国一律で割安配送できる発送方法に変更を行う事をお薦め致します。
商品の形状や、特質によって細かく選別する事で送料を節約する事ができます。
ポストインの場合、濡れや汚れの心配な方は薄くて軽いシュリンク包装で問題解決できます。
楽天スーパーロジスティクスも、安価な送料のようですから選択肢に入れても良いと思います。
また、3,980円以下の送料別商品の場合でも、送料を安くする事は、お客様にも喜ばれます。
詳細は、複数の配送会社に相談の上、比較決定して下さい。
各物流会社別割安送料一覧表(2020年2月1日現在)はコチラ
同じ商品のバリエーションがある場合、売れ筋商品を1つに絞り込んで集中仕入れを行い
仕入価格を安価に抑えるというのは、小資本の典型的な手法ですが、それを徹底する。
メーカーは、売れ筋商品とその他の商品と抱き合わせ販売を希望するところが多いですが
仕入れ先を絞り、発注時期を製造前に大量発注する事で実現している店舗があります。
もちろん、売れ筋を見極めるバイヤーの力量が試される施策でありますのでリスクはあります。
また、価格を含むサービスの何かで上位にならないと運営が難しいのがネット通販ですから
商品を含むオリジナリティーのアイデアが必要になってくると思います。
購入履歴を分析して、同一商品複数セットや多品種の組み合わせセットを作って対応します。
たとえば、商品単価2,000円で原価1,300円、平均送料が800円の場合を例にすると
単品はそのまま、単価2,000円送料別800円で登録。または、単価2,800円送料無料で登録。
その際に、注文受付数>最大購入数を設定で、1個設定します。(複数購入を防ぐため)
施行後は、2個購入は送料無料4,000円ですが、粗利が600円で手数料を引くと利益が出ません。
そこで、単価2,000円×2+送料800円=4,800円送料無料で登録すると従来の2個購入と同額に。
単品同様、注文受付数>最大購入数を設定で、1個設定します。(複数購入を防ぐため)
今までの実績から、3個セット・4個セットと、必要数セットを制作します。
また2個セットは4,500円、3個セットは6,200円4個セットは7,900円など購入数によって割引けば
店舗は利益額が増え、お客様も単価が安くなりお得になるので、これが本当の三方良しになります。
デメリットとして、ひとつのページでよかったページ制作が、セットの数だけ制作が必要となりますし、誘導用のバナーも追加しなければ行けませんが
店舗として利益額が増えるまとめ買いを誘うことができ、お客様は複数購入時に送料の多重払いを防ぐ上、割引の分お得というメリットがあります。
価格帯がほぼ同一の商品をA群(数商品)・B群(数商品)・C群(数商品)に分け
各1~数点づつ選択してもらい、選べる福袋として販売する方法があります。
福袋は景品表示法で、景品類の最高額は販売価格が5,000円未満は20倍まで
5,000円以上は10万円まで、総額は売上予定総額の2%までと定められていますが
組み合わせた商品の合計価格以下であれば、景品類には該当しないため適用外になります。
メリットとして、セット商品と同じような効果がある事と選べる楽しさが付加されます。
デメリットとして、組み合わせが複雑になりますので、梱包作業が煩雑になります。
楽天市場では、カテゴリーにも福袋がありますので、時節を問わず販売できるアイテムです。
現在、大型企画時は、店舗負担以外でも、最大29~38倍までポイントUPします。
条件が厳しく参加しにくい企画もありますが、お客様が簡単に参加できる物があります。
多くの店舗が参加している国の政策のキャシュレス5%還元(2020年6月まで)に、
楽天の3件(最大10件)買い回って3倍、web検索で+1倍、アプリで+0.5倍、5・0の日は+2倍に
スポーツ勝利系は+1倍(最大+3倍)、突然開催されるエントリーで+1倍(最大+3倍)
リピート購入で+1倍など、お客様は、簡単に通常の10倍以上のポイントUPします。
さらに、最近は期間中2回程度の5%OFFサービスクーポン(楽天負担)も配布されています。
これらのことはお客様は良くご存じで、エントリー漏れがあると損をした気になるみたいです。
お客様は、購入とほぼ同時にエントリーバナーの一覧があると、とても便利だと思っています。
当社では、エントリーバナーの更新を年中無休でほぼリアルタイム更新を代行していますが、
ポイントUP祭に参加していなくても平均で150%以上の売上UPが見られ、
ポイントUP祭等と複合施策を行った店舗では導入前の売上700%UPを実現。
現在、大型イベントのピークの日にポイント情報付きのメルマガを配信すれば
平均開封率60%オーバーで売上にも貢献しています。
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